円安は生活に支障をきたします
円安リスクと言っても、海外移住などを計画している場合は別として、具体的にどんな実害があるか実感がわかないかもしれません。海外旅行は少し割高になるし、ブランド品の価格はあがってします。これらを少し我慢すれば何とかなると思われがちです。
しかし、大幅な円安は我々の生活に想像以上の悪影響を与えます。最も大きな影響が、インフレです。円安は輸入物価を上昇させます。(コストプッシュ・インフレと言います)
例えば食料品だけをとってみても、日本の自給率は約40%です。つまり60%は輸入に頼っているわけで、円安になれば食料品価格の上昇につながります。これは我々の生活にダイレクトに影響を与えます。エネルギー自給率にいたっては5%程度と言われます。
食料自給率: (出所 農水省)
さらに恐ろしいのがハイパーインフレです。財政破綻などをきっかけとして、通貨の暴落と2桁台(あるいは3桁台)のインフレが同時進行する最悪のシナリオです。
日本と同様に巨額の財政赤字を抱え、それが破綻した結果、通貨の暴落、ハイパーインフレの起きた、トルコ、アルゼンチン、ロシアの例は有名です。
アルゼンチン消費者物価指数: (出所 ブルムバーグ)2003-2004年には40%にも
トルコの消費者物価指数: (出所 ブルムバーグ)2002年には30%、それ以前には100%にもなったという
日本の場合、そこまで事態が深刻になるか議論の分かれるところですが、何が起こるか予想不可能なこの市場経済において、ある程度の想定をしておくことはリスクマネージメントの観点からとても重要なことだと考えます。備えあれば憂いなしです。